生き残るべき貴女❶

風俗に関わる者たちの間がで、この業界で務めている女性のことをまるで人身売買でもしているかのように扱うような言動が目に余る時があります。
念を押しますが、女性に対しても、です。

ひとつ申し上げさせていただくのならば、女を買う、という表現は適切ではない。
あくまで商品として扱うのは、女性が提供するサービスであり、女性自身ではありません。

バーテンダーの出すお酒をイメージしてください。
金払ってバーテンダーをどうこうしようとする思想がそもそもおかしい。
お金を払うべきはお酒であり、そのお酒を作り上げた技術に対してです。

バーのお酒は高いと思われる方もいらっしゃるでしょう。
ハイボールなんざコンビニでも買えるのに、何故1,000円も払わにゃならんのだ、と。
それはハイボールの元のウィスキーの問題もありましょうが、価格の差の根本はそこではない。

私達がお金を出しているのは舌の上で転がるアルコールに対してであり、
バーの小洒落て落ち着いた雰囲気に対してであり、
会話をしっとりさせるバーテンダーの小粋さに対してなのです。

バーの従業員さんにも様々な方がいます。
なんにも喋らぬ寡黙な方もいて、なにか取っ付き難い時だってあるかもしれませんし。
気さくな方だとお酒を内緒で奢ってくれる時もあるかもしれませんね。
お客さんご贔屓にしてくださるから、今夜は1杯奢らせてください、と。

構図は風俗においても変わりません、恐らくは。

何も暗がりでバーテンダーの人身売買しとる訳ではございません。
飽くまでサービスであり、提供する側、享受する側と明確に別れている訳です。

さて、小姑の説教じみた解説は置いといて。

先程酒の場でこの業界を例えましたが、当倶楽部は高級店に当たります。

居酒屋とバーの違いとはなんでしょうか?
もっと突っ込んだ話をお聞きすると、

居酒屋に入る時、あなたは何を基準に店を選びますか?

また、バーに入る時、あなたは何を思うのでしょう?

海鮮系、家庭料理系、創作系と様々な居酒屋がありますね。
具体的に話してしまうとこのご時世、行けぬ場所に行きたくなるので省きますが、
おおよそ銘打たれているジャンルは、各風俗店のコンセプトになるでしょう。
出てくる食べ物のラインナップはオプションや女性のサービス内容と当てはめられるでしょうか。

それぞれの料理、お酒の価格もそのままお店の客単価と考えていいでしょう。

居酒屋の店員さんに対して、あなたはなにか感情を抱いたことはあるでしょうか?

態度悪い、出すのが遅い、等はあるかもしれません。

重ねてお聞きしましょう。
あなたは今まで店員さんのサービスが良い、悪いで居酒屋を選んだことはありますでしょうか?

料理の味、酒のクオリティはサービスの質、に該当すると思います。

それでは、店員はどうでしょうか。

店員は店員のままなんです。

んなもんジャンル全然ちげーじゃんかよ!一緒にすんなよォクソがよォ!!って言う気持ちわかります。
ちょっとお待ちになってくださいな。

そうしましたら、次回は飲食業界を通して考える、風俗業界における客との付き合い方についてお送りいたします。

飽くまで、いち風俗店スタッフの偏った思考であることをお忘れないように。
ただ、貴女の中で新しい考え方ができるきっかけになれば。
貴女の中で『ただただ大変な仕事』というこの業界の認識が少しでも変われば、
これに勝る喜びはございません。

次回もお見逃しなく!