生き残るべき貴女❷

Colorful cocktails close up

さて。
何時までやるんだ、と問われましても。
申し訳ありません、ワタクシ筆が遅いものでして。

前回風俗業界を居酒屋に例えました。
海鮮、炉端焼き、創作料理とジャンルはそのまま店舗ごとのコンセプト、
価格帯もそのままお客様単価、
料理それぞれのメニューは女性それぞれのルックス、サービス内容、

キャストは店員のままだ、と。

そこまではお話ししましたね。

いつも変わらぬクオリティ、味を手軽に味わえるということで、飲食チェーン店は客を掴んでいます。
仮に風俗を飲食業界に当て嵌めますと、キャストのサービス内容はフードメニュー、ドリンクメニューと同義なのです。

なんかそれって、あまりに味気なくないですか?
でもこの例えは、サービスの本質としては当たらずとも遠からずといったところだと思います。

性のファストフード化している昨今では、その傾向は非常に顕著です。
提供する女性が云々よりも、プレイ内容によってジャンルが絞られ、費用対効果によって店が選ばれ、ルックス系統によって女性が選ばれ、という現状にあると思います。

なんだか、あまりに味気なくないですか?

さて。

居酒屋で例えるとあまりに味気ないので、それではここでバーにおけるバーテンダーの立ち位置について考えてみましょう。

お酒を提供する場、というのはあくまで前提の条件です。
バーの外観から中を想像し、入って内装から雰囲気を感じ、バーテンダーの所作から趣を感じ、出された酒の繊細さを味わう。

途端に居酒屋の様相からかけ離れてきましたね。
それらはお酒の味さえ変えてしまうほどのエッセンスとエレガンスに溢れています。
それらすべてをサービスを言い換えるのならば、これほど費用に対する価値の無限大さを生む場もないのではないでしょうか。

ちなみに出てくるものはほぼ一緒でしょう。
いやそりゃそこらのハイボールと一緒にしちゃまずいんですが。
酔う、という最終目標においては同一なのですから。

バーの楽しみ方は人それぞれですが、居酒屋よりぐっと、バーテンダー、店員によるところが大きいと思いませんか??

ぐっと風俗業界の構図に近づいてきたと思いませんか?

バーテンダーとの会話が、そのまま店に通う契機となるわけです。
彼らの話術、所作、店の雰囲気と相まって通うことにステータスを見い出せますよね。

もちろんコスパを考えておうちで壁を見ながら酒のグラスを傾ける、でもいい訳ですが。

バーを利用するってそういうものじゃないですよね。

酔う、射精によるオーガズムを得る、という意味ではゴール地点は一緒な訳です。
自家発電でも、女性とのやり取りにおける絶頂でも。

でも、過程があるからこそ、バーという場所が成り立つのです。
過程を華やかに、時にしっとりと演出する場があるからこそ、客は酔いの味も醒めぬままに足繁く通うのです。

さて、ようやく前振りが終わりました。

貴女は居酒屋店員で美味しいと言われる料理を出すことの方が向いているのでしょうか?
それともバーテンダーとして店の雰囲気作りを担う方が得意なのでしょうか?

高めの料金でサービスに力を入れている居酒屋もありますし、雰囲気など二の次で酒のクオリティを追い求めているバーもあります。
一概にどちらが優れている等を決めるわけでは決してありません。

ただ、私はこの業界でのお仕事は決して楽なものでは無いと強く感じます。

だからこそ、この業界に携わる女性には、バーテンダーとしてカウンターの向こうにたち続けていて欲しい。

貴女達のやってきたこと、為してきたことがチェーンの居酒屋行ったー、と同等であって欲しくは無いのです。

どうあれこの世界は、サービス業界と同義でしかありません。
お客様の元にサービスを提供する仕組みは変わりません。

変わらないのであれば、ベロベロに酔わせるのはアルコールではなく、貴女によるものであって欲しい。

エゴの押しつけで恐縮ではありますが、今日はこの辺で。